Trouble犬の皮膚のトラブル

犬の皮膚について

犬の皮膚の構造

犬の皮膚は人間と同様で、表皮・真皮・皮下織の3層構造になっています。
さらに表皮は角質層・顆粒層・有棘層・基底層という4層に分かれており、「角質層」は、病原菌、アレルゲンなどの外部刺激から身体を守ると同時に、皮膚内部の水分蒸発を防いでいます。
これは「バリア機能」と呼ばれる重要な働きで、健康な皮膚を保つためには、角質層が常に十分な水分を保持していることが不可欠です。

角質層の役割

健康な皮膚のための角質層の3大要素

  1. 皮脂膜
    皮脂が膜のように皮膚表面を覆うことで、水分の蒸発を防ぎます。
  2. 天然保湿因子
    皮保湿作用があり、水分をつかまえて離しません。
  3. 角質細胞間脂質(セラミドなど)
    天然保湿因子がつかまえた水分を閉じ込めます。

犬の皮膚バリア機能

角質層の3大要素に異常がある動物では、皮膚から水分が蒸発しやすく、同時に細菌、アレルゲンなどの刺激が侵入しやすくなっています。
この状態は、「バリア機能障害がある」と呼ばれます。

バリア機能に障害があると、感染性の皮膚疾患にかかりやすくなってしまうだけでなく、アトピー性皮膚炎の発症・悪化の一因となってしまいます。

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皮膚トラブルと感染症

  • 動物病院の来院理由は、
    3~4割が皮膚トラブルです。

    日本の高温多湿な気候は細菌やカビが発生しやすく、皮膚トラブルが起こりやすい環境です。

    近年では、アレルギーや食餌の変化、気候の極化からも皮膚トラブルが多発しています。

    また、もともと皮膚が弱い外来の犬種も増えたことで、動物病院を来院するケースが増加しています。

  • 皮膚感染症に気をつけましょう。

    犬の皮膚トラブルには様々な要因がありますが、特に多いのは「感染症」です。

    感染源となる微生物には常在菌も多く、健康な皮膚にも住んでいますが、なんらかの理由で異常に増えてしまい、感染症になることがあります。

    かゆみで引っ掻いてしまうと皮膚が傷つき、さらに悪化するという悪循環に繋がります。

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